IBMがデジタル脳プロセッサ「TrueNorth」ブートキャンプ開催中 新時代スマートフォンの実用化を加速

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昨年8月にIBMが発表した世界初のニューロシナプティックコンピュータチップ「TrueNorth」。これは人間の脳が持つ計算能力と出力効率を模倣したプロセッサです。今回初めてIBMが3週間におよぶブートキャンプを開催し、「TrueNorth」を社外の研究者、政府関係者に公開しています。

IBM’s ‘Rodent Brain’ Chip Could Make Our Phones Hyper-Smart | http://www.wired.com/2015/08/ibms-rodent-brain-chip-make-phones-hyper-smart/

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この「TrueNorth」によって、ディープラーニングと呼ばれるアルゴリズムを実行できます。ちなみにディープラーニングは、Facebookの顔認証、Skypeの即時翻訳といった最新の人工知能サービスで利用されています。

 

via: photo AC

 

「TrueNorth」はより省スペース、低バッテリー消費量でディープラーニングのアルゴリズムを実行できるため、携帯電話やその他の小さい端末、例えば補聴器や腕時計などにも人工知能機能を実装できるようになると期待されています。

ブートキャンプメンバーの1人、国家安全対策へのディープラーニングの応用を研究しているLawrence Livermore National Laboratoryコンピューター科学者、Brian Van Essen氏が「このニューロシナプティックによって、たとえば画像認識、分類のような作業を非常に少ない電力消費量で実行できるようになる」と語っています。

 

via: photo AC

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この「TrueNorth」の開発コンセプトは、情報処理の一部を電話端末やその他の個人端末に移行し、人々が日常的に人工知能を利用可能にできるようにすることだそうです。

具体的には、現状ではインターネットに接続できない環境ではGoogle Nowなどのサービスは使えません。ところが「TrueNorth」を利用すれば、ネットワーク経由でデータを送信することなく、端末上でデータを処理できるようになります。またデータ送信が不要な分、処理速度も速くなります。

 

製品化にはまだ数年はかかると言われていますが、IBMの研究責任者兼シニアマネージャーのDharmendra Modha氏は「重要な変化の基礎を築いています」と語っています。
非常にシンプルなアーキテクチャで、低電力消費量のプロセッサ。数年後には新時代の担い手となっているかもしれません。


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