2024年パリオリンピックで飛行予定の空中タクシー「VoloCity」とは?

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ドイツの電動航空機メーカーVolocopterが、2021年6月21日、フランス、パリ郊外にあるル・ブルジェ空港で、2人乗り電動垂直離着陸機(eVTOL機)「VoloCity」のテスト飛行を行いました。
この「VoloCity」が、2024年に開催予定のパリオリンピックで、「空中タクシー」として利用される予定であることが明らかになりました。

 


 

VoloCityとは

 

開発会社はVolocopter

ドイツの電動航空機メーカーVolocopterは、人間を輸送できる電動垂直離着陸機(eVTOL)、いわゆる空飛ぶ車を開発し、「空中タクシー」のサービス提供を目指しています。
eVTOL開発のパイオニア的な存在で、最近では2021年5月17日(米国時間)に、都市と郊外間の通勤をターゲットとする「VoloConnect」を発表しています。
この「VoloConnect」は、4人乗りで航続距離は100kmとのこと。

VoloConnectの画像(出典:Volocopter)

Volocopterには2011年からeVTOLの飛行実績があり、1000を超えるテストフライトにより、世界でも最も先進的で安全な空中タクシーの運営会社として知られるようになりました。
その実績が認められ、ドイツ、ドバイ、ヘルシンキ、シンガポールで有人・無人のデモンストレーション飛行が許可されています。

 

空飛ぶ車とは

「空飛ぶ車」(Urban Air Mobility、UAM)には実は明確な定義はありません。
一般的に「電動かつ自動で垂直に離着陸する移動手段」を指すことが多く、垂直離着陸機はVTOL(=Vertical Take-Off and Landing aircraft)、電動タイプはeVTOLと呼ばれます。

ドローン(=無人で遠隔操作や自動制御によって飛行できる航空機)に人が乗れるようにしたものを指す場合もあれば、EV(電気自動車)をベースに、プロペラや自動制御システムを搭載したものを指す場合もあるようです。

 

VoloCityの特徴

パリオリンピックで空中タクシーとして利用される予定の「VoloCity」は、18のローター(プロペラ)のある、2人乗りの電動垂直離着陸機(eVTOL)です。
航続距離35kmで、先述の「VoloConnect」とは異なり、都市内交通用に開発されたものです。

VoloCityの飛行イメージ画像(出典:Volocopter


「VoloCity」は飛行燃料は不要、バッテリー使用で飛行するので、飛行中にガスを排出しません。
バッテリー充電は、VoloPortで行います。
VoloPortでは充電の他、機体の離発着や、乗客の乗降が行われ、サービス開始直後は、空港や駅といった主要な交通機関に設置予定です。
ビルの屋上も発着地点として利用できるので、段階的に街中にも細かく設置する予定とのこと。

VoloPortのイメージ図 (出典:Volocopter


また飛行中の音も、従来の小型ヘリコプターの4分の1以下と、大幅に低減されています。これはローター回転音が狭い周波数領域で互いに音を打ち消し合うノイズキャンセリングによるもの。
100を超えるマイクロプロセッサを搭載し、高度、バランス、着陸などを監視し、コントロールします。

 

フランスでのテスト飛行

空飛ぶタクシーのプロトタイプが、ル・ブルジェ空港を出発し、3分間の飛行後着陸しました。
ちなみに今回のテストは無人飛行です。
飛行高度は約30m、最高時速30kmで、およそ500mの距離を飛行しました。

出典:Reuters

 

なお、VolocopterのCEO、Florian Reuter氏は、「2024年に行われるパリオリンピックでの飛行計画について、その目的は、定常的な飛行サービスを実現することにあります。」と述べています。
また、空中タクシーの操業開始後しばらくは、既存の規則に従い、ライセンスを持っているパイロットによる操縦を予定しているとのこと。

 

まとめ

人間が乗れる電動垂直離着陸機(eVTOL)は、環境にやさしいだけでなく、交通渋滞の回避策としても期待できます。また従来のヘリコプターに比べて、メンテナンスにかかる時間やコストも大幅に減るとのことです。
Volocopter社の空中タクシーは、シンガポールで2023年までに実現する予定とのことです!
空飛ぶタクシーがどんな乗り心地なのか、現地からのレポートが楽しみですね!

出典:Reuters, Volocopter


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