Banksy(バンクシー)は、壁にスプレーで絵を描くという独特な作品で知られるアーティストです。
制作している姿を人に見せない、本名も公開されていないといったことから、まさに神出鬼没のアーティストであり、世界から注目を集めるアーティストです。
そのバンクシーの1ファンである、Pranksy(オンライン名)さんがバンクシーの初のNFT(非代替性トークン)をオークションで購入しました。が、喜びも束の間、詐欺であったことが判明しました。
詐欺オークションの情報はどこから?
PranksyさんはDiscord(ディスコード)で、あるユーザーから、NFTのマーケットプレイスOpenSeaで、バンクシーの絵がオークション販売されるというという情報を入手しました。
販売者がバンクシーの公式サイトリンクを掲載していたため、信頼できると思い、購入手続きしました。

購入金額は?
1時間足らずで、Pranksyさんの入札は落札され、価格は3,300万円を超えていました。
この時点で怪しいと感じ始めたPranksyさんは、NFTの掲載ページを確認しようと思いましたが、すでにBanksyのサイトから削除されていることを発見。
BBCの調べでは、BanksyはNFT作品は一切創作していないとのことでした。
返金は誰が?
NFTの購入時に支払った暗号資産、イーサリアム(Ethereum)が返金されるのは、販売者が返金しない限りありえないことで、今回の詐欺事件においては、犯人が全額返金したことになります。
今回の事件の動機はいったいなんだったのか、なぜ返金したのか謎に包まれています。

やらせ行為では?
Twitter上では、詐欺師が返金するという今回の事件について、作り話なのではないかという投稿が相次いでいます。
これに対しPranksyさんは、「バンクシーやその他のアーティストのウェブサイトのハッキングを誰かに依頼し、NFTを購入するといった行為によって、アーティストとの今後の関係を危うくするようなことは決してしません。」とコメントしています。
まとめ
アーティストのNFTを購入するために高額を支払う人が多いので、同様のNFT関連の詐欺事件が頻発しているようです。
今回の事件は、NFTがバンクシーの公式サイトに表示されたことによって、本物であると信じてしまったわけですが、インターネット上で真偽を見分けるためには、念には念を入れる必要がありそうです。
出典: The Verge
アイキャッチ画像: A M Hasan NasimによるPixabayからの画像